上の子(2歳児)が、一日中、癇癪だった日がありました。朝から「ママ、ママ」とついて回り、午後は大泣きが始まって、泣いていない時間の方が少ないくらいでした。抱っこで遅めの昼寝をしたのに、起きてからも、理由が分からないまま大泣きです。
癇癪の時は、パパが近づくと、さらに大泣きして、「パパじゃない、ママ」と言われます。この日も、そうでした。お風呂を嫌がるので、大泣きの中、強制的に連れて行くと、出た途端にぴたっと泣き止みました。
一方で、外で遊んだり、家の中を走り回ったりした日は、ほとんど癇癪がありません。癇癪が長引く日は、その場で何をすればいいのか。チャッピーに聞いてみました。
チャッピーに聞いてみた
泣き続けている最中は、どうする?
チャッピーの答えは、「何とか泣き止ませるより、安全確認→言葉を減らす→近くで待つ→必要なら少し距離を取る、くらいで十分」でした。アメリカの疾病対策センター(CDC)のサイトにも、癇癪の最中は、安全を確かめて、そばにいながら、落ち着く時間と場所をあげる、気持ちの話は落ち着いてから、と書かれています。
チャッピーの具体的な流れは、こうです(実践的な提案で、この形を調べた研究はないそうです)。
- 「ママがよかったね」と、一言だけ伝える
- それでも泣くなら、質問や説得をせず、近くにいる
- 抱っこを求めたら、抱っこする。嫌がるなら、無理に抱かない
- パパを拒否するなら、「パパはここにいるよ」と言って、少し離れる
- 親が限界なら、安全を確認して距離を取り、家事をしながら見守ってもよい
うちでは、何度か話しかけて、大泣きが続きそうなら少しそばにいます。それでも落ち着かなければ、離れて家事などをします。どちらかの親が限界の時は、もう一方の親が、抱っこして別の部屋に移り、落ち着くまでずっと抱っこしています。チャッピーからは、「今の対応はかなり近い」と言われました。「ママがよかったね」と声をかけても、特に反応はなく、泣くだけです。
避けたい対応
泣いている最中に何度も理由を聞く、長く説得する、「泣かないで」と気持ちを否定する、親も大声で応戦する。そして、危険な行動まで「癇癪だから」と放置すること、だそうです。アメリカ小児科学会のサイトにも、癇癪の間は落ち着いていること、危険がなければ見守ることが書かれています。叩く、蹴る、噛む、物を投げる行動は、すぐやめさせるようにとのことです。
アムステルダム大学の研究チームが、2歳半ごろの94人を1年間追いかけた研究では、親が強い力で従わせることが多いことと、対応に一貫性がないことが、癇癪の激しさが増すことと関連していました。「無視する」対応は、はっきりした関連がありませんでした。人数が少なく、因果関係までは言えません。それでも、「力で従わせることを減らして、対応をぶらさない」という考え方とは合っている、とのことです。
体を動かすと、癇癪は減る?
「運動すれば癇癪が減る」とまでは言えない、というのがチャッピーの答えでした。
2026年のメタ分析(15件)では、体をよく動かす子ほど、注意や我慢、気持ちなどを自分でコントロールする力が少し高い、という関連が見られました。対象は主に3〜5歳で、関連はとても小さく、すべて、ある時点の様子を見ただけの研究で、因果関係は分かりません。1歳半〜3歳手前の約1,350人を調べた研究では、活動量とは関連がなく、睡眠は関連があったそうです。
ただ、うちで、よく体を動かした日は穏やか、ということが繰り返されているなら、うちの子には合う生活パターンかもしれない、とのこと。外遊びで親子の楽しい時間が増えたり、退屈が減ったりしていて、どれが効いているかは分からない、そうです。
「今日は荒れるかも」と構えて、流すのは有効?
「かなり合理的。ただ、直接的な根拠は弱い」とのことでした。CDCのサイトには、親自身が先に気持ちを落ち着けてから関わる、と書かれています。「今日は昼寝していないから、夕方は荒れるかも」と期待値を下げておくのはいいそうです。ただし、「流す」と「放置する」は別。安全で軽い「イヤ!」なら反応を薄くしてもよいですが、明らかに苦しそうな時は、短く受け止めて近くにいる、とのことです。
うちでも、帰りの車で昼寝しなかった日は、「今日は癇癪があるかも」と思っていました。そうしたら、思ったより癇癪が少なかったです。たまたまかもしれませんが、親がそのつもりでいることも、大事なのかもしれません。
お風呂に入ったら、突然泣き止んだのはなぜ?
直接の研究はなく、実践的な推測だそうです。場所や感覚が変わって注意が切り替わった、「入る・入らない」の争いが終わった、お湯が心地よかった、たまたま癇癪が自然に終わるタイミングと重なった、などが考えられるとのこと。
1歳半〜5歳の子の研究では、75%の癇癪が1.5〜5分でした。ただ、同じ論文が調べた、3歳から就学前の健康な子では、平均で約12分でした。「お風呂が癇癪を治した」とまでは言えませんが、場所を変える、外を見るなど、別の刺激に移すことがその子に効くなら、使っていいそうです。うちでは、お風呂から出たあと、機嫌も戻りました。
いつ、相談を考える?
チャッピーが特に気にしていたのは、パパを拒否したことより、「昼寝のあとも理由が分からないまま、ほぼ一日泣いていた」ことでした。「○○したくない!」と10分泣いて戻る、典型的な癇癪とは、少し分けて考えるそうです。
シアトル小児病院のサイトでは、理由が分からない泣きの原因として、風邪などの病気のほか、耳や喉の痛み、口内炎、おむつかぶれ、便秘などが挙げられています。相談の目安は、こうです。
- 慰めても、2時間以上ほぼ泣き続けている → すぐ受診を考える
- 痛みが原因かも、原因が分からない新しい泣き → 24時間以内に医師に相談
- 理由のない軽いぐずりが2日以上続く、泣くことがよく起きる → 診療時間内に相談
チャッピーは、熱や食欲の低下、睡眠の大きな変化、以前と明らかに違う泣き方、自分や人を傷つける行動が強い、家庭生活がかなり成り立たない、という場合も相談してよいとしていました。今回のような日が一度だけで、次の日は普段どおりなら様子見でもいい、とも言っていましたが、シアトル小児病院の目安では、2時間以上ほぼ泣き続ける時は、すぐ受診を考える、となっています。うちでは、この日の翌日は、普段どおりでした。
親が疲れている日の手抜き版
チャッピーは、この4つだけでいいとしていました。
- 体調、空腹、眠気、痛みだけ確認する
- 安全を確保する
- 「ママがよかったね。ここにいるよ」と一言だけ言う
- それ以上は、しゃべらない
親が限界なら、「パパ(ママ)、ちょっと離れるね。ここにいるよ」と言って、距離を取る。毎回、原因を特定して、泣き止ませて、次の行動に誘導するところまで、やらなくていいそうです。
まとめ
癇癪が長引いている時は、何とかして泣き止ませようとせず、安全を確認して、近くで待つ。それが、チャッピーの答えの中心でした。体を動かすと癇癪が減る、という根拠は、まだ弱いそうです。
理由が分からないまま、ほぼ一日泣いている日が繰り返される時は、「イヤイヤ期だから」で済ませず、小児科に相談してよい、とのことでした。
ここに書いたのは、チャッピーの回答と、うちの場合の話です。子どもの様子や家庭の状況は、それぞれ違うと思うので、あくまで参考のひとつとして読んでもらえたらうれしいです。
参考にした資料
- CDC Tips for Noticing and Naming Emotions
- AAP(HealthyChildren.org)Top Tips for Surviving Tantrums
- Seattle Children’s Crying Child – 3 Months and Older
- Mo et al.(2023)Parental Discipline Techniques and Changes in Observed Temper Tantrum Severity in Toddlers
- Cecic-Mladinic et al.(2026)Physical Activity and the Development of Self-Regulation in Early Childhood: A Systematic Review and Meta-Analysis
- D’Cruz et al.(2024)Are physical activity and sleep associated with emotional self-regulation in toddlers? A cross-sectional study
- Belden et al.(2008)Temper Tantrums in Healthy Versus Depressed and Disruptive Preschoolers(癇癪の長さについて、Potegalらの研究を紹介している部分も参照)

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